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歴史のオマケ:63

狛犬/22

神徳を分業する神社:1
日本の神は古くから八百万の神々と言われるように、色々な神がいる。そして、神々はそれぞれの分野を分担して祈願を聞き分け、神徳を授けてくれるとい信じられている。もとより八百万というのは比喩的な数値であって、実際にそれだけの神様がいるわけではないが、記紀神話に現れる神、民間信仰の神、海外からの渡来神などを合わせると、おそらく千を越す神々がいると思われる。

「古事記」を例にとれば、この書には260余りの神が登場する。国生み神話のイザナギ・イザナミ2神が交合して大八嶋(おおやしま=日本列島)を生んだ後、多くの神々を生むが、その数だけでも35神に達する。この中には海の神、水戸の神、風の神、木の神、山の神、野の神、鳥の神、農産物の神、火の神などの神々がいれ、それぞれ職掌を分担しあっている。神社の神々も同様に、祀神は異なる神徳を持つと言われている。

住吉信仰
航海安全・大漁満足・和歌の神様

古来、住吉神に対する漁業・航海関係者の信仰には絶大なものがある。その神は日本列島の海上安全・航海安全・大漁満足を守護する神の代表的な神である。またこの神はみそぎ祓いの神でもあり、和歌の神とも、商売の神とも信仰され、朝廷から庶民にいたるまで広く祟敬を集めてきた。祀神はいわゆる筒男三神でイザナギが黄泉の国へ行き、穢れを祓うためにみそぎ祓いをした時、綿津見三神と共に出現した神々である。

現在、住吉神社は全国の湾岸に2100余社が祀られている。最も多いのが福岡県で192社、次いで兵庫県が171社、大阪府が158社となっている。代表的な住吉神社は摂津の住吉大社(大阪府)、長門(山口県)、筑前(福岡県)、壱岐(長崎県)の各住吉神社である。全国の住吉神社はこの4社から勧請したもので、どの地方でも海岸や入江あるいは河口付近に祀られている。

住吉神が最も活躍したのが神功皇后の三韓遠征の時で、筒男三神は神功皇后のボディガードとして、また船団の水先案内人として神功があったという。各地の住吉神社の場所が征韓ルート沿いにあるのはこうした伝承との関連の深さを感じさせる。

宗像・厳島信仰
国家鎮護・海上安全・商売繁盛

古代から大陸との海上交通の表玄関は北九州であった。福岡県宗像郡玄海町に鎮座する宗像大社は宗像信仰の総本社で、現在全国に六千余社の宗像神が祀られていると言われている。神徳は国家鎮護をはじめ海路安全・交通安全・漁業・水運・治水守護の神として信仰されている。祀神は宗像三女神と言われる3柱の女神である。

田島の辺津宮に市杵島姫神、神湊沖の大島の中津宮に湍津姫神、玄界灘の孤島、沖の島の沖津宮に田心姫神を祀り、3神を総称してる宗像大神と呼ばれている。沖の島の沖津宮には古代から祭祀遺跡が残されている。離島のために保存状態が良く、4〜5世紀から9世紀までの祭祀神宝が約5万点発見され「海の正倉院」と呼ばれている。

日本三景のひとつ、安芸の宮島に鎮まる厳島神社は593年に宗像三女神を祀って建立されたという。安芸の国の一宮で古くから海上安全・商売繁盛の守護神として信仰されている。宮島は元来「厳島」と呼ばれ、神を斎き祀る島を意味した。それは島全体が御神体であったことを意味した。平安時代には一代一度の大奉幣を預かるなど、全国有数の大社となった。

武士が台頭するようになった平安末期には平清盛が霊夢を見て社殿を造営し、それ以後平家の氏神的存在になった。以降、武門の祟敬厚く、源頼朝・足利尊氏・毛利元就・豊臣秀吉といった武将達からの庇護も厚かった。現在、各地に海上守護の神として祀られている。

トピックス:社号で判る神社の格

【神宮】元々は神宮と言えば伊勢神宮のことを指していた。神宮の社号は天皇あるいは天神を祀る神社に多く用いられていた。天皇系は宇佐・明治など、天神系は石上・香取・鹿島など、宮の社号は香椎・金刀比羅など。
【大社】古来、大国主神を祀る出雲大社のみの社号だった。戦後、住吉・日吉・伏見稲荷・春日など全国に多くの分社を持つ有力神社の総本社が大社を名乗っている。
【神社】大半がこの社号。住吉・日枝・八幡・熊野など、総本社の名を冠している神社が多い。
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写真1
ずんぐりむっくりのチンみたいな狛犬。
これも狛犬の典型のようなデキバエなんだな。
評価:★★★★★
(中村区大秋八幡社
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写真2
この狛犬、普通に正面から見るとツマラン顔をしている。
こういう場合は、バックに神社を入れて誤魔化すようにしている。
評価:★★★★
(中村区松原八幡社
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写真3
この地方の典型的な狛犬がこれだ。
顔が黒くて、ジッと見ているとコオロギに見えてくる。
評価:★★★★★
(中村区則武八幡社
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写真4
この狛犬、他で見たことのない顔をしていた。
こういう奴も時々混じっているから止められない。
評価:★★★★
(中村区西福寺
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写真5
狛犬らしいおどろおどろしい顔つきの狛犬。
バックの黒に映えて勇ましい。
評価:★★★★★
(中村区スサノオ神社
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写真6
ココにいた唯一の狛犬が柵の中にいた。
年代物とは判ったがこんな風にしか撮れなかった。
評価:★★★★★
(中村区中村八幡社
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写真7
筋肉流々の狛犬とは判ったが輪郭が判らない。
これまた、この地方の典型的な狛犬だ。
評価:★★★★★
(中区八王子社
by tomhana0904 | 2006-11-11 06:57


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